あおぞらに


ころころと 口の中で言葉を
溶かしてゆくように

さらさらと 体の中から言葉が
流れ出るように

ただ 涼しい木陰に座って
風に髪がなびくに任せるように

目を閉じて 浮かぶ言葉を
耳を澄ませて 響く音を
つぶやくとも 囁くともしれず
紡ぐにも 綴るにも満たず

口ずさんで 繰り返す
その言葉を その音を
髪をなびかせる 風に任せて
流れる空を 見上げている



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