花弁





自ら放した その手に
追い縋っている
いつまでも いつまでも
少し離れて 周囲を廻るように
放したのに 離れられない
離れたくても
どこへ行けばよいのかが
わからない

ふわりと 散り落ち
風に舞う 花びらが
その木よりも 高く飛ぶように
どこか遠くへ ゆけたらいいのに…





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