言祝


ほんのひとかけらの 綺麗な言葉を紡ぐために
どれだけの汚濁を吐き出していることでしょう

たった一つの 輝きのために
どれほど あの ドロドロとした闇を
吐き出していることでしょう

それでも ただ その一粒が
真っ黒な 泥に埋もれた
とうめいな かけらが
美しいものであるということだけを信じて
きれいなものであるということだけにすがって

どれほど 汚いものを
吐き出し続けたとしても
ただ一言の 祝福をあなたに
ただ一言の 賛美を世界に…



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