天上身上


真っ青な空に
押しつぶされそうになる
思慮の秋…

真上に伸ばした腕の分だけ
星空の遠さを知る
感慨の冬…

白く流れるため息は
闇に溶け込んで
冷たい空気を
身の芯まで染み込ませて

ただ 静かに 静かに
あの天まで
浮かべたらと願いながら
この地から
天を見上げる尊さを抱く

無闇に広い空に
伸ばした手が
溶け込むこともなく
風景となることのない
自分を
その悲しさと淋しさと
その意味と尊さとを
目の奥に 浮かべながら

ただ真上を
あの 天を



戻る