×××××××××××××××××××××××××

静逝汝薫


『そなたは、常にまっすぐに前を向いて
 歩いているかのようだな。
 私が自分で、それをしようとしたら、
 息が詰まってしまうだろうが、
 そなたのその様を見るのは、
 実に気持ちがいい。』


もう手が届かないほど、
遠く離れた、あの晴れた日に、
あの方は、そう言って、兄に笑いかけた。


 ×××××××××××××××××××××××××