静逝汝薫
『そなたは、常にまっすぐに前を向いて 歩いているかのようだな。 私が自分で、それをしようとしたら、 息が詰まってしまうだろうが、 そなたのその様を見るのは、 実に気持ちがいい。』
もう手が届かないほど、 遠く離れた、あの晴れた日に、 あの方は、そう言って、兄に笑いかけた。
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