〜それでも続くこの道と、それでも想うこのボクと…


   ねぇ、ボクは、どうしたらいいのかなぁ…


灰色の空には、答える術はなくて、
少し湿気を含んだ空気も、
同じように静かなままだった。

目を閉じると、キミの顔が浮かんでしまうから、
ボクは、瞬きも我慢していた。

両手には、抱えきれないほどたくさんの弱音。
どこに出したらいいかわからないまま、
必死に抱え込んでいたら、際限なく溜まってしまった。


   ねぇ…?


弱音が、ほんの少しだけ、腕からこぼれ落ちる。
地面にぶつかった弱音は、粉々に砕けて消えた。

あぁ、よかった、誰にも触れなかった。
そう思いながら、もう、こぼさないようにと、
ボクは身体を固くする。

目を閉じると、やっぱりキミの顔がよぎった。
笑い声まで聞こえてきそうで、怖くなってボクは目を開けた。
笑顔の余韻だけが、心に残って、
こうやっていつも、ボクは一方的に、
キミから元気をもらっているんだなと、そう思った。

空の色が、少し変わる。
灰色が薄れて、赤みが差して、くすんだ桃色に。
微かに、光を放つ月。
淡く霞んだ世界。白くかすれた光。

星が埋もれていることを嘆きたい気持ちを、
なんとか押さえ込んで、
両手いっぱいの弱音をこぼさないように、
ボクはまた、歩き出した。

ボクの中のキミが、元気をくれるから。
キミに会ったときには、ボクは笑えるよ。
両手いっぱいの弱音を、こぼさないように気をつけながら。



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