朝夕は、風が冷たくなってきた頃。 友人にもらった、入浴剤を入れてみた。 薄い泡が、湯船一面に広がって、 浴槽が、真っ白になる。 不思議な気持ちで、湯に浸かり、 何となく、不慣れで落ち着かなくて、 払い除けるように、泡に触れる。 緩やかなカーブや、小さな欠片となって、 淡く白い、揺らぎ、その奥から、 青く染まった、湯… 空の、雲のようだな 思って手にすくい上げると、 柔らかな泡は、音もなく掌で溶けた。