〜夢降り、夢舞い、夢贈り…


ふわり。と、手のひらに乗せたそれを、
きれいに飾った、小さな箱に詰め続ける。

 ときに はね
 ときに ほし
 そして はな
 さらに かぜ

胸の前辺りに、手をかざすと舞い降りる。
ふわり。と、手のひらに舞い降りるそれを、
きれいに、箱に並べてゆく。

 舞い踊る はね
 舞い踊る ほし
 舞い散る はな
 舞い去る かぜ

ふわり。ふわり。と降りてくる、
ささやかな、あたしの夢達を、箱の中に飾る。

人に贈るには、あまりにも不揃いだから。
ふわり。ふぅわりと、舞い降りるそれを、
きれいな箱に、きれいに並べて、飾り付けて、
誰でも見られる所に、飾っておく。
そらのような所に、飾っておく。

ふと、視線を上に向けるように、
目を引いたらいいと思いながら。
ふわり、ふわりと飾っておく。



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