クラウン





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   ガタン


なんの言葉も出ないまま、
道化に近寄ろうとして、
倒れていた椅子に躓いた。

彼は、驚いた顔をして、こちらを見たけれど、
私が構わず近寄ると、気遣うように見守っていた。

ゆっくりと、窓に近付き、
もたれ掛かるように、窓枠に腕を乗せ、
肘の辺りに頭を乗せる格好で、道化を見上げ、
私はやっと、口を開いた。


「………昼の、国?」




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