クラウン





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次の日。
雨は、午前のうちに、降ってしまってくれた。

やっぱり、どこか夢見心地のまま、
それでも、前日よりはまともに、日常をこなして、
夜になると、窓を開けて…


何を思うわけでも、なかったのだけれど、
ただ、そうするのが当たり前のように、
私は彼を待っていた。



月の出る晩には、彼は私の部屋の窓に腰掛けた。

そんな日が、何日か続いた。



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