クラウン





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道化は、毎夜のように私の元へ来るようになった。

私は、夢の中で、あの真っ暗な、
彼の国へ行くことはなかった。



きっと、彼がそう望んで、
私を呼ばないように耐えているのだろう。

それは、過剰な自意識で、
勝手なエゴで、
一方的な自己満足で、
けれど、微かに、
真実を帯びた、予感………




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